こんにちは、ナカシン(@single_life2021)です。
今日は日本郵便が提供するサービスの1つ、国際小包の船便で海外発送する方法を紹介したいと思います。
個人輸出入を生業としている私は、かれこれ10年以上国際郵便を利用しています。
海外発送は時間を要するので、到着が早い航空便やEMSで送りたいところですが、悩みなのは郵便料金ですよね?
EMSは一番料金が高く、国際小包の航空便とSAL便も意外と高いです。
小型包装物(スモールパケット)という安価で、そこそこ早い発送方法もあります。
しかし、小型包装物はサイズの上限があって、大きな物や重い物を送ることができません。
船便だと到着までに時間を要するのは難点ですが、郵便料金はEMSや航空便と比較すると驚くほど安いです。
わたしは常連客からの依頼や友人への発送に何度も船便を利用してきました。
これまでの経験から東南アジアで1ヶ月弱、アメリカやヨーロッパでも2ヶ月程度で到着しています。
ということで、この記事では国際小包の船便で送る方法をまとめてみました。
国際小包の船便で海外に荷物を送る流れ
では早速、国際小包の船便で荷物を送る方法を解説していきます。
国際小包は航空便、船便、エコノミー航空(SAL)便の3種類の中から選べますが、コロナウイルス感染拡大の影響で、現在SAL便は差出不可となっております。
船便の発送方法は基本的にEMSや航空便と同じ。
- 送れない国・禁制品に該当してないか確認
- 荷物を梱包して輸送箱の長さ・重さを確認
- 郵便料金・到着日数を確認
- 国際郵便マイページサービスで送り状を作成
- 集荷依頼、または郵便局で発送
送れない国・禁制品に該当してないか確認
まず最初に、発送したい荷物が「送ることができる国か、送ることができる物品か」を確認する必要があります。
通常であれば、国際小包はほとんどの国へ発送が可能。
しかし、現在流行しているコロナウイルスの影響や国際情勢等によって、郵便物の遅延や一時引受停止などの事態は起こります。
全世界共通で送れない物と、国ごとの規制によって送れない物があり、国際郵便のホームページ「国・地域別情報」で確認できます。
国際郵便では航空危険物を送ることができません。航空危険物は船便でも同様に差出不可となりますので、スプレー缶・香水・マニキュア・モバイルバッテリーなどをうっかり入れないように注意しましょう。
荷物を梱包して輸送箱の長さ・重さを確認
荷物が送れることを確認したら、次は荷物を梱包し箱の長さ・重さを確認します。
サイズ規定につきましても、輸送箱3辺の長さ・重量の最大数は各国基準が異なりますので、「国・地域別情報」を参照してください。
極端に長いものや重いものを送る場合は、注意しましょう。
最大重量が30kgもあるので、家族や友人に送る程度なら問題はないと思います。
梱包した荷物の箱の長さや重量を測定するのに、テープメジャーとデジタルスケールを用意しておくと便利です。
デジタルスケールは最小0.01kg~最大20kg量れるものがおすすめ。
私は「A&D デジタル両面表示はかり SL-20K」という商品を使っています。
郵便料金・到着日数を確認
荷物の梱包が終わると、郵便料金と到着日数を確認します。
料金と日数も国際郵便のホームページ「料金・日数を調べる」で、送り先・送るもの・重さを入力すれば簡単に調べることができます。
参考までに、料金表と到着日数を載せておくとこんな感じ。
船便(国際小包)の料金表
重量 | 東アジア | 東南アジア 西南アジア | オセアニア・北中米 中近東・欧州 | 南米 アフリカ |
1.0kg | 1,600 | 1,700 | 1,800 | 2,200 |
2.0kg | 1,900 | 2,100 | 2,350 | 2,650 |
3.0kg | 2,200 | 2,500 | 2,900 | 3,100 |
4.0kg | 2,500 | 2,900 | 3,450 | 3,550 |
5.0kg | 2,800 | 3,300 | 4,000 | 4,000 |
6.0kg | 3,100 | 3,700 | 4,550 | 4,450 |
7.0kg | 3,400 | 4,100 | 5,100 | 4,900 |
8.0kg | 3,700 | 4,500 | 5,650 | 5,350 |
9.0kg | 4,000 | 4,900 | 6,200 | 5,800 |
10.0kg | 4,300 | 5,300 | 6,750 | 6,250 |
15.0kg | 5,550 | 6,800 | 8,500 | 8,000 |
20.0kg | 6,800 | 8,300 | 10,250 | 9,750 |
25.0kg | 8,050 | 9,800 | 12,000 | 11,500 |
30.0kg | 9,300 | 11,300 | 13,750 | 13,250 |
船便(国際小包)の到着日数
東アジア | 東南アジア 西南アジア | オセアニア・北中米 中近東・欧州 | 南米 アフリカ | |
到着日数 | 2~3週間 | 1ヶ月半 | 2~3ヶ月 | 3~6ヶ月 |
EMSや航空便と比べると船便は料金的にかなり安く、重量が上がるほど2~3倍はお得になります。
到着日数もアジアならそれほどかかりません。
多くの日本人が発送するオセアニア・北米・ヨーロッパで2~3ヶ月なので、「荷受人が待てるかどうか?」で判断して下い。
国際郵便マイページサービスで送り状を作成
続いて、送り状(発送ラベル)の作成に移ります。
送り状は2021年1月1日以降、日本郵便が提供する「国際郵便マイページサービス」を通して印刷したラベルのみ引き受け可能となります。
国際郵便マイページサービスは無料で契約不要、誰でも簡単にアカウントを作成することができる便利なサービスです。
- 国際郵便の発送に必要なラベル・書類を全て印刷できる
- アドレス帳や内容品を登録できるので、入力の手間が省ける
- 発送履歴を見ることができる
- 手書き不要なので効率的、見栄えも良い(署名のみ自筆)
- パソコン、またはスマホを持ってないと利用できない
- プリンターのインク代と紙代が必要(スマホ版は不要)
このように、国際マイページサービスは手書きで発送するのと比較して、さまざまなメリットがあります。
昔はパソコン版のみでしたが、スマホ版のサービスも開始されました。
パソコン版 | スマホ版 | |
1回の差出しで 記載できる内容品数 | 20個まで | 3個まで |
印刷方法 | A4用紙に自宅のプリンターで | 郵便局のゆうプリタッチで |
ラベルの貼付方法 | 専用パウチで(無料) | ラベルを直接貼付 |
会員登録 | 必要 | 登録しなくても利用可 |
パソコン版を使う場合は、送り状を自宅のプリンターでA4用紙に印刷し、それを専用パウチに入れて荷物に貼付します。
パウチの取寄せが多少面倒なのと、送り状を印刷するためのインク代と紙代のコストがかかる点が難点です。
一方、スマホ版は郵便局にある「ゆうプリタッチ」で印刷するので、実質無料!!
仕事として定期的に発送する人はパソコン版、発送件数と内容品数が少ない個人の利用者はスマホ版がおすすめです。
集荷依頼、または郵便局で発送
送り状の印刷ができて荷物に貼ったら、出荷準備完了です。
最寄りの郵便局に持ち込むか、電話または郵便局ホームページの「Web集荷サービスのお申込み」から集荷依頼をしましょう。
EMSと国際小包(航空便・SAL便・船便)は恐らくどこの地域でも集荷に来てくれると思いますが、小型包装物のみの集荷は不可の郵便局もあります。
国際小包の船便でタイに大型荷物を発送してみた
国際小包の船便で荷物を送る流れをざっと解説しましたので、ここからは私が実際に発送したときの様子を紹介していきます。
ちょうど、タイの常連客から依頼されたスーツケースを船便で送る機会がありました。
スーツケースの素材はプラスチック、ゴム、金属でバッテリーも搭載されていないため、発送自体に問題ありません。
ということで、輸送箱3辺の長さと重量の規制にさえ引っかからなければ船便で発送できます。
さきほど説明した、船便発送の流れにしたがって、送ってみたいと思います。
商品を梱包した輸送箱3辺の長さと重量は?
輸送箱はオリジナルのものをそのまま使いました。
スーツケースは割れ物でないため梱包に気を使う必要はありませんが、海外の郵便事業者は荷物の扱いが雑です。
壊れやすいものには、プチプチを巻いて厳重に梱包したほうが良いでしょう。
今回送る荷物の重量は4.02kg、3辺の長さは120cmでした。
で、国際郵便ホームページの国・地域別情報でタイの小包郵便物をチェックすると、船便の大きさ及び重量の最高限度が、
- 大きさ(長さ1.5m 長さと横周の合計3m)
- 重量(30kg)
と書かれていますので、問題なく発送できることがわかります。
タイまでの郵便料金と到着日数は?
重量がわかれば、正確な郵便料金を調べることができます。
同じく国際郵便ホームページ上にある、「料金・日数を調べる」で確認しましょう。
大阪からタイまで4,100gで調べると、船便の料金は3,300円でお届け日数が1~2ヶ月と表示されました。
送り状を作成して輸送箱に貼る
料金と到着日数を確認したら、今度は送り状を作成しましょう。
私はパソコン版の「国際郵便マイページサービス」でプリントアウトして、専用パウチに入れて荷物に貼っています。
実用事項を順番に入力するだけなので簡単ですが、注意点だけ書いておくと、
- 商品の内容品は全て英語で記載する
- 保険をつけることができる(つけなくてもよい)
- インボイスは規定枚数印刷する(デフォルトのまま)
のような感じです。
最近、送る商品の内容品については差し出すときにうるさく聞かれるので、正確な英語名を書くようにして下さい。
一つの箱に複数の商品を入れている場合も、それぞれ書く方が無難です。
私の過去の経験では、船便を含む国際小包で紛失したことはありません。
到着までに時間はかかるけど、信頼できるサービスだと思いますよ。
プリントアウトした送り状がこちら。
国によって税関告知書とインボイスの必要枚数は異なりますが、国際郵便マイページサービスなら自動で印刷されます。
専用パウチに送り状を入れて、荷物に貼付しました。
あとは近くの郵便局に持っていくか、電話または郵便局の「Web集荷サービスのお申込み」から集荷依頼する流れです。
発送が完了したら、「ご依頼主控」と「国際小包受取書」をもらえます。
お問い合わせ番号を受取人に通過して、控えは荷物の配達が「お届け済み」になるまで大切に保管しておきましょう。
荷物が届かない場合、郵便局に調査請求を出すことができます。その際に、「ご依頼主控」と「国際小包受取書」の提出を求められます。
【郵便局】船便(国際小包)の送り方をまとめてみた:最後に
以上、国際小包の船便で海外発送する方法を紹介しました。
初めて船便で発送するときは、EMSや航空便とやり方が違うでは?と不安になりますが、基本的に同じです。
保険や返送の設定が少し異なる程度。
EMSや航空便と同様に、郵便局の国際郵便マイページで料金を始めとする必要な情報は全部わかるし、送り状も印刷できます。
船便の安価な料金は、海外在住の友人や知人宛ての発送には最適ではないでしょうか?
デメリットは到着に時間がかかることぐらい。
ビジネスでの利用は難しいですが、家族や知り合いなら到着まで気長に待ってくれるので、積極的に利用してみて下さい。