こんにちは、ナカシン(@single_life2021)です。
今日は胃がんの発生要因といわれている、ピロリ菌の除菌に成功するまでの体験記を書いていきます。
私は36歳のときにピロリ菌抗体検査で「陽性」反応が出ました。
結果を聞いたときはショックで、今後のことが頭をよぎりました。
もちろん陽性=胃がんというわけではありません。
でも、私の場合は自覚症状がありましたし、その後の胃カメラで萎縮性胃炎と診断されたので不安にはなります。
幸運だったのは、年齢がまだ30代!!
ピロリ菌の除菌年齢は早ければ早いほど良いらしく、即除菌したお陰で胃がんになる確率はかなり減りました。
これから検査を受ける人にとって不安なのは、陽性判定が出た場合の流れですよね?
そこで、この記事ではピロリ菌を除菌するまでの体験記を紹介します。
自覚症状から抗体検査、内視鏡検査、除菌、除菌後の生活習慣改善などをまとめました。
ピロリ菌検査をするまでの胃の症状
まずは、ピロリ菌の検査をするまでの胃の症状について書いておきます。
もともと幼少期から胃腸が弱く下痢や便秘ぎみでした。
近所の内科で診てもらったこともありますが、その時の診断結果は「過敏性腸症候群」で整腸剤を処方される程度。
成人してからも調子はそんな感じだったので、もう体質だと思っていたのです。
ところが、30歳を過ぎたあたりからこれが徐々にひどくなっていきます。
具体的な症状は、食後の胃もたれ、ゲップ、吐き気です。
辛い物、脂肪分の多い揚げ物や肉の脂身、あと食べ過ぎると、数日間は胃の不快感が続くようになりました。
ピロリ菌検査で陽性判定が出て除菌するまで
不調を感じながらも、体質だと思って内科や胃腸科を受診せず。
そんな日々を過ごしていましたが、あるときピロリ菌検査を受ける機会が訪れました。
ピロリ菌検査を受けるきっかけ
きっかけは、居住地の枚方市保健センターから届いたハガキ。
満35歳以上の市民を対象にピロリ菌抗体検査(血液検査)を、500円で受診できるという内容でした。
対象
満35歳から60歳(61歳になる前日まで)の枚方市民で、過去に一度も枚方市のピロリ菌検査を受けたことがない人
検査内容
血液検査(ピロリ菌抗体検査)
受診できる期間
4月1日から翌年3月までに1回
費用
500円
申し込み方法
市内の取扱医療機関へ直接予約
冒頭にも書いた通り、私の母方は胃がんの家系で、祖父は胃がんで他界し、両親ともピロリ菌保菌者です。
さらに、自分も慢性的な胃の不調に悩まされている。
40歳までに一度は胃カメラをやろうかなと思っていたので、迷うことなくピロリ菌検査を受けることにしました。
以前は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの病気を発症した人に限り、保険適用でピロリ菌の感染診断と除菌治療が認可されていました。ところが、2013年2月22日から保険適応範囲が拡大されて慢性胃炎でも保険で除菌治療が受けられるようになったのです。
近所の内科で検査をした結果、陽性通知
ピロリ菌の抗体検査は、近所の医療機関で受けれました。
検査方法は尿素呼気試験が一般的ですが、私がやったのは血液検査。
健康診断の血液検査と同じように、注射を打たれて血液を抜かれ、1週間後ぐらいに検査結果を聞きに行く感じです。
で、結果はピロリ菌陽性反応と診断されました。
ピロリ菌陽性の場合は内視鏡検査(胃カメラ)
ピロリ菌検査で陽性反応が出ると、次は胃カメラです。
その上で医師が「慢性胃炎の症状が見られる」と診断した場合のみ、保険適応での除菌治療が受けられる仕組みです。
ピロリ陽性というだけでは除菌治療はしてもらえません。
その検査結果がこちら、
- ピロリ菌感染による萎縮性胃炎。
- 将来的に胃がんや胃潰瘍になるリスクが高い。
- 今後は毎年、内視鏡検査をするのが望ましい。
という診断結果が下されます。
ここで、自分は将来的に胃がんになる確率が極めて高いことを実感させられました。
萎縮性胃炎とは主に長期間ピロリ菌に感染することで胃の粘膜に炎症が起こり、薄くなって組織が縮小し萎縮した状態のことです。萎縮性胃炎は慢性胃炎の進化した状態でこれがさらに悪くなると、胃の粘膜が腸のようになる(腸上皮化生)、最終的に胃がんになると言われています。
ピロリ菌の除菌治療薬とは?
検査後、ピロリ菌の除菌薬を処方されます。
武田薬品工業のランサップという薬で、カプセル4つと錠剤1個を1週間続けて朝晩服用。
少し期間を空けて、医療機関でピロリ菌の再検査です。
しかし、残念ながら一次除菌には失敗!!(成功率70%程度)
今度はランピオンという薬で二次除菌です。
薬の構成と検査方法は前回と全く同じで、期間を空けてからもう一度ピロリ菌の検査という流れでした。
現在はランサップ・ランピオンともに販売が中止されており、代わりにもっと成功率が高い薬が処方されるみたいなので、より確実に除菌ができると思います。
ピロリ菌を除菌した後の体調変化と生活習慣改善
ピロリ菌の除菌に成功したら、胃の調子は良くなるといわれています。
でも、除菌時の年齢や状態によって個人差があるようで、私の場合、慢性胃炎より悪い萎縮性胃炎でした。
除菌したからといって、症状は簡単に改善しません。
胃がんのリスクも残るそうです。
とはいえ、私は除菌当時30代でしたので、少しでも胃の調子が良くなるように生活習慣を改めることを決意します。
食事を外食から自炊の健康食に
1つ目は、食生活の改善。
以前は外食、コンビニ弁当、総菜などの加工食品ばかり食べていました。
糖質、塩分、脂肪分の取りすぎで、胃に負担をかけていたのです。
朝食
・卵かけごはん
・具沢山味噌汁
昼食
・ライスケーキ
・ナッツ類(アーモンド、くるみ)
・SOYJOY
夕食
・玄米餅
・具沢山野菜スープ
間食
・フルーツ
・ナチュラルチーズ
・高カカオチョコレート
・オーツ麦
飲み物
・水
・麦茶
慢性的な胃の不調を何とか改善したい。
そのためには、しっかりと栄養を摂取して体の免疫力を高め、病気になりにくい体作りを目指そうと思いました。
私の食事方法については、他の記事でも詳しく書いています。
週1回ジョギングを始める
2つ目は、日々の生活に運動を取り入れること。
社会人になってからもたまにフットサルをしていましたが、学生時代と比べると運動する機会は減ってきます。
この状況を変えるために、週1回ジョギングをすることにしました。
約10kmのコースを約1時間かけて走っています。
食生活の改善と運動を続けて徐々に効果を実感
ただ、生活習慣改善後も、しばらくは胃の状態に変化はなし。
食後の胃もたれや不快感は続いてましたし、脂っこい物や辛い物を食べたり、少し食べ過ぎるとお腹も壊すことも。
それでも少しずつではありますが、調子が良くなっていきます。
萎縮性胃炎と診断されて以降、胃カメラも欠かさず4年連続で受けました。
除菌と生活習慣改善の効果は、内視鏡の検査結果にも徐々に表れていきます。
- 2014年萎縮性胃炎 (胃がん、胃潰瘍のリスク高い)
- 2015年萎縮性胃炎は改善傾向 (胃がん、胃潰瘍のリスク高い)
- 2016年軽度萎縮性胃炎
- 2017年軽度萎縮性胃炎
- 2018年異常なし
- 2021年異常なし
ピロリ菌を除菌してから時間が経過した、2021年現在、胃の炎症はほぼ治まりました。
胃に負担の少ない食生活と運動を取り入れたことも、少なからず症状の改善に影響したと個人的に思っています。
効果の実感としては除菌から5年ぐらいでしょうか?
今では胃の不調を感じることが激減して、胃がんになる可能性も減ったので、あの時ピロリ菌検査をして正解でした。
ピロリ菌の除菌に成功するまでの体験記!:最後に
以上、ピロリ菌の除菌に成功するまでの体験記でした。
ピロリ菌に限らず、検査を受けるのは正直怖いし面倒くさいのもあって、会社や学校の健診以外は進んで受けたくないと思います。
特に若い人は。
でも、胃がんの99%はピロリ菌が原因で抗体検査をすることによって、除菌が必要か調べることができます。
もし陽性だとしても除菌すれば、胃がんの予防ができます。
陽性判定後に必要な胃カメラも、今は無痛検査をしてくれる病院が多いです。
私は何度も受けてますが、眠ってる間に終わる胃カメラは本当に楽で、全く苦痛ではありません。
萎縮性胃炎になってからの除菌だと、将来的な胃がんのリスクは残ります。
なので、早めに検査してください。